医のこころ
一般社団法人 日本医療学会

発起人代表挨拶(元内閣総理大臣故中曽根康弘氏)

「日本医療学会を創設するアイディア及びそのご努力に対しまして心から敬意を表したいと思います。

見事にこれが達成、成功されるように期待してやみません。現代くらい、この、医師及び医療というものが問われている時はない。新しい問題が続々と出てきております。

過去のいろいろな欠陥がまた露呈されてきておるうえに、今のお話のように、IT時代、インターネットの活用という新しい課題も増えてきております。

ですから今までのような医療に対する国民側の考え方や扱い、これも変わりますし、医師側、或いは医療側のいろいろな内部改革および、国民に対する扱いのやり方も大きく変化しなければならないときにきております。

だいたい医療制度が行き詰ってどうしようもない状況に来つつあるということは国民みんな認識していると思いますが、それに対する打開案というものが残念ながらまだ出てきていない。厚労省は萎縮しておりまして、こんなアイディアを出す力を今の厚労省は持っておりません。

今回、医師の側から積極的にこういうような案が出てきたということは、刮目すべきことであります。言い換えれば、守りの医療から攻めの医療に転換しようと、新しい時代に相応する医療に変化しようと、そういうような雄大な志であるというふうに、笠貰、高崎、両先生のお書きになったものを、私、拝読しまして浦感したわけでありまして、これだけの仕事をやるのは、実は大変なことであるとは思いますが、ともかくスタートしなければ、ものは前進しない。

そういう意味においては、本日これは、スタートの号砲が鳴るようなものだと思います。
ご健闘を祈ってやまないものであると思います。
どうぞよろしくお願いします。

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