医のこころ
一般社団法人 日本医療学会

国際医療交流促進事業

日中医療交流促進を目的に日中医療交流事業部会を創設

2018年8月30日、一般社団法人日本医療学会は中国の全国衛生産業企業管理協会薬品与医療器械医学転化分会と中国の衛生及び医療介護体制の改善、改革を促進するために日本医療学会内に日中医療交流事業部会を立ち上げる覚書を締結いたしました。

全国衛生産業企業管理協会は、中華人民共和国国家衛生健康員会の業務主幹組織で、業務管理機能を有した国家一級社会団体です。日中医療交流事業部は、拡大する中国市場で、日本の優れた医学・医療の知見や医薬品、医療機器、介護製品等のハード、そして又それを使いこなすソフトを紹介し、それらの導入が双方ともスムーズに進展することを目的に創設いたします。この部会を窓口として、今後、多岐に渡る医療関連製品などに関する情報交換、種々交易の支援調整作業などの医療交流を行うことになると考えています。

本学会理事長の高﨑健(東京女子医科大学名誉教授)は、これまで中国との医療交流に精力的に活動し、実績をあげてきた経緯があります。この活動が中国で評価され、覚書締結に至りました。

調印には、全国衛生産業企業管理協会常務副会長兼転化分会会長 李天琪氏ほか中国の要人が来日、事業部会創設の目的を公表するとともに、記念講演会を開催します。現在、中国政府は医薬品医療機器などの品質を向上させ、世界ルールに準じた健全な市場監督制度を早期に設立するため、改革組織体制を構築しています。講演会では、中国の医療関連市場改革の方向性などに関する内容や日中医療交流への取り組みについての話となります。

訪問団メンバー及び講演会内容は別紙のとおり。

【一般社団法人日本医療学会】
問い合わせ先;日本医療学会事務局 森、原田
〒104-0045東京都中央区築地1丁目12番22号コンワビル5F
TEL03-6278-7681
FAX03-6278-7683

【中国側訪問団メンバー】

李天琪
全国衛生産業企業管理協会常務副会長、北京新康公益基金会理事長、全国衛生産業企業管理協会薬品与医療器械医学転化分会会長

曾劲松
正大集团*1副总裁、北京新康公益基金会副理事长

胡松梅
全国衛生産業企業管理協会副会長、北京億利博瑞医学技術有限公司*2社長、全国衛生産業企業管理協会薬品与医療器械医学転化分会副会長兼秘書長

蒋淼
上海科華生物工程股份有限公司*3分子事業部総経理、全国衛生産業企業管理協会薬品与医療器械医学転化分会常務副会長

尹雄
精華啓由巨人教育集団*4社長、全国衛生産業企業管理協会薬品与医療器械医学転化分会副会長

武海波
北京精誠通医薬科技有限公司*5社長、全国衛生産業企業管理協会薬品与医療器械医学転化分会副会長

沙妍
北京新康公益基金会監事
孙傲
北京新康公益基金会理事長助理兼副秘書長、全国衛生産業企業管理協会薬品与医療器械医学転化分会副秘書長

【参加企業紹介】

1. 正大集团
正大グループはタイの華僑が創設した国際的にも知名度のある企業である。中国では(Charoen Pokphand Group)の名で通っている。農業畜産業食品、商業販売、電気通信などにおける三大領域において主に展開をしており、金融、不動産、製薬業、器械加工などの10の領域においても業務を展開している。すでに21の国と地域に展開を行なっており、34万人の従業員を超え、2017年にはグループの売り上げは500億ドルにまで達した。中国の改革開放後の最初の企業として投資を開始しており、40年に渡り、“国、国民、企業のため”という経営理念を元に、投資を行ってきた。正大グループは中国で400を超える企業を有し、チベットを除く全ての地域に展開しており、従業員は8万人を声、総投資額は1200億元、売り上げは年商1200億ほどとなっている。を超えている。正大飼料、正大食料、正大鶏卵、正大種子、ト蜂蓮花、太陽オートバイ、正大広場、正大制約、<正大総合芸能>などの知名度の高い企業を有している。

2.北京億利博瑞医学技術有限公司
北京亿利博瑞医学技术有限公司成立于2003年,拥有强大资金实力,是集科、工、贸于一体的高科技集团公司,北京億利博瑞医学技術有限公司は2003年に設立され、巨大な資金実力を有し、科学、工業、貿易を一体化した高科学技術集団会社である。主に天然薬物、化学原料薬品と製剤、生物医薬製剤などの領域で研究開発を行い、製造と経営業務をおこなう。

3.上海科華生物工程股份有限公司
1981年に創立され、国内で始めて深圳証券交易所中小板に上場した診断用品の専門会社であり、製品研究開発、生産、販売を一体化し、医療診断領域において整備された産業ネットワークを有している。

4.精華啓由巨人教育
啓由巨人教育は基礎教育の領域で知名度のあるブランドであり、1994年7月18日で、啓由控股の傘下にある大型総合基礎教育機構であり、豊富な教育資源を有している。

5.北京精誠通医薬科技有限公司
精誠CROは医薬研究開発と医薬市場研究開発領域の専門サービス提供機構であり、国内における先駆的CRO会社である。会社は2001年に成立し、中国の草創期に成立したCRO会社の一つである。

【中日薬品与医療器械及び記念講演会】
日時:2018年10月9日(火) 16時より
場所:グランドプリンスホテル新高輪 平安の間・天平
〒108-8612東京都港区高輪 3-13-1
電話:03-3442-1111 

【講演会】
15:30~ 受付 (お名刺かご案内状の封書をご提出ください)
16:00 ご挨拶(10分)大朏直人 一般社団法人日本医療学会 会長
16:10 ご挨拶(10分)李 天琪氏 全国衛生産業企業管理協会常務副会長、北京新康公益基金会理事長、全国衛生産業企業管理協会薬品与医療器械医学転化分会会長
16:20~16:50 講演1、「これまでの中国における“精益塾”活動」(30分)
高崎 健 一般社団法人日本医療学会 理事長
休憩(10分)
17:00~17:30 講演2、「全国衛生産業企業管理協会と全国衛生産業企業管理協会 薬品与医療器械医学転化分会に関する状況紹介」(30分)胡松梅氏 全国衛生産業企業管理協会副会長、北京億利博瑞医学技術有限公司社長、全国衛生産業企業管理協会薬品与医療器械医学転化分会副会長兼秘書長
17:30~18:10 講演3、「薬品、医療器械の中国における登録と臨床試験相関法規と政策紹介」(40分)武海波氏 北京精誠通医薬科技有限公司社長、全国衛生産業企業管理協会薬品与医療器械医学転化分会副会長
【レセプション】18時30分~ 約1時間

【講演会申込み及びお問い合わせ先】
一般社団法人日本医療学会 事務局 森、原田
中央区築地1-12-22コンワビル5F
電話03-6278-7681 FAX03-6278-7683
お申し込みPDFのダウンロードはこちら

日本医療学会 2017年度 海外交流活動

【日本医療学会、主たる海外医療交流事業】

*中日友好病院「明道論壇」(毎月1回)にて講義、談話
 外科系医療安全対策検討会(毎月1回)北京地域外科系医師
*火箭総合医院 周記念塾開催 (毎月4日間) 回診、手術デモ、講義、症例検討他
*地域基幹病院訪問 不定期 回診、手術デモ、講義、症例検討など
*高鉄精益塾開催 年4回(3日間)地域巡回
*台湾 秀傳記念病院 医療交流  不定期  手術デモ、講義
*四川省成都: 新病院建設検討会議
*中日友好病院国際医療部 国際交流推進委員会

【交流活動内訳】

2017年4月12日〜14日
火箭総合医院 周記念塾。回診、手術、症例検討、講義
場所:火箭総合医院
手術:肝右葉切除(CCC)
手術:肝左葉切除(門脈、胆管、肝静脈、IVC腫瘍栓)

2017年4月12日
明道講壇 第二回外科精益塾、
場所:中日友好病院
講義:周術期化学療法

2017年4月15日
火箭総合医院“膵臓癌多施設連合研究班”会議、
場所:火箭総合医院

2017年4月18日〜20日
(成都)会合

2017年5月16日〜21日
火箭総合医院周記念塾。回診、手術、症例検討、講義
場所:火箭総合医院
手術:肝門部癌(肝左葉・右肝内胆管切除)
手術:膵体尾部切除

2017年5月17日
中日友好病院、明道講壇 第三回外科精益塾
講義:外科医療倫理

2017年5月22日〜25日
(成都)新病院建設検討会議

2017年5月26日〜28日
第七回中日肝胆膵精益診療工作坊 高鉄精益塾杭州駅
場所:浙江大学医学院第一医院

2017年6月5日〜7日
中国領慈医療開発グループ7名来日。東京医院視察及び健診体験

2017年6月8日〜9日
中国医師招聘 アジア肝胆膵学会出席(横浜)

2017年6月15日〜16日
2017火総中日美欧消化系統疾病高峰研討会及び肝胆膵外科技術トレーニング学習班 北京火箭総合病院 羽鳥隆先生)

2017年6月17日
火箭総合病院 中日美学術交流会(羽鳥隆先生)

2017年6月18日
河北医科大学第三医院国際肝胆膵外科サロン(羽鳥隆先生)
場所:河北医科大学第三医院

2017年7月18日〜22日
火箭総合医院周記念塾。回診、手術、症例検討、講義 2017火総駐科交流講学第7期 、
場所:火箭総合病院
手術デモ:肝門部胆管がん(尾状領域単独切除・左右肝門部胆管切除)

2017年7月19日
中日友好病院 明道講壇 看護部研修打ち合わせ

2017年7月21日
(山東省)東阿人民病院 手術指導及び講義
手術デモ:胆囊腫瘍切除術(結果的には胆囊切除のみ)

2017年7月24〜26日
(成都)新病院建設検討会議

2017年8月4〜5日
2017濱江肝胆膵腫瘍循证医学論壇 及び国家級継続教育学習班、
場所:浙江大学医学院付属第二医院 杭州
講義2題

2017年8月18〜19日
第一回浙北国際消化外科と微創外科会議及び国家級継続教育班
場所:湖州市中心医院
講義2題:肝胆膵外科に必要な解剖知識 講義:系統的肝切除

2017年9月6日〜10日
火箭総合医院 周記念塾。回診、手術、症例検討、講義 2017火総駐科交流講学第8期 、
場所:火箭総合医院
手術デモ:

2017年9月9日
昌邑市人民医院 手術指導及び交流会、
場所:昌邑市人民医院
手術デモ:肝門部胆管がん(右葉尾状領域切除)

2017年10月16日
領地グループ来日 ,東京女子医科大学吉岡理事長面談。
東京女子医科大学消化器センター 山本教授面談。

2017年10月24日〜27日
火箭総合医院 周記念塾。回診、手術、症例検討、講義 2017火総駐科交流講学第9期 、
場所:火箭総合医院火箭総合病院
手術デモ:下部胆管がん(縮小PD)手術デモ:HCC右葉切除

2017年10月27日
中日友好病院 明道論壇 医院管理と医院建築高峰論壇、場所:中日友好病院
講演:日本の患者中心の医療における病院設計

2017年10月28日
(成都)新病院建設検討会議

2017年11月10日〜12日
第八回中日肝胆膵精益診療工作坊 高鉄精益塾銀川駅、
場所:寧夏医科大学総合医院

2017年11月13日〜18日
火箭総合医院周記念塾。回診、手術、症例検討、講義 2017火総駐科交流講学第10期
場所:火箭総合医院
手術デモ:
手術デモ:

2017年11月17日
第39回TEAM−J 中日直腸癌専科卓越勝任力トレーニング課程、
場所:中日友好病院

2017年12月18日〜22日
火箭総合医院周記念塾。回診、手術、症例検討、講義
2017火総駐科交流講学第11期 、場所:火箭総合医院
手術デモ:
手術デモ:

2017年12月22日〜24日
(成都)新病院建設検討会議

2018年1月13日
2018中日武漢肝胆外科論壇
場所:湖北省腫瘍医院
講演2題

2018年1月15日〜18日
火箭総合医院 周記念塾。回診、手術、症例検討、講義
2018火総駐科交流講学第1期 、場所:火箭総合医院
手術デモ:閉塞性黄疸例(切除不能)
手術デモ:肝門部胆管(肝右葉合併切除)

2018年1月17日
中日友好病院第四外科交流会
場所:中日友好病院

2018年1月23日〜27日
台湾秀伝記念病院医療交流会 手術指導、講演
手術デモ:膵部分切除(MCT)

2018年2月13日〜14日
新病院建設検討会議(東京)
2018年3月9日〜11日
(成都)新病院建設検討会議

2018年3月13日〜15日
火箭総合医院周記念塾。回診、手術、症例検討、講義 2018火総駐科交流講学第2期
場所:火箭総合医院火箭総合病院
手術:PD門脈再建
手術:PD

2018年3月16日
北京火箭総合病院肝胆外科団隊来院交流及び
済南市中心医院肝胆膵外科成立儀式
記念講演、 場所:済南市中心医院
講演:系統的肝切除

2018年3月17日
中日友好病院 明道論壇(精益塾)
「臨床医師研修医制度、専門医制度について」
場所:中日友好病院
講演 棚橋、田崎、高崎

2018年4月10日〜12日
台湾秀伝記念病院医療交流会 講演および手術
手術デモ:噴門部癌

2018年4月13日〜15日
(成都)新病院建設検討会議

2018年4月16日〜19日
火箭総合医院周記念塾。回診、手術、症例検討、講義
2018火総駐科交流講学第3期 、場所:火箭総合病院
手術デモ:
手術デモ:

2018年4月18日
中日友好病院 明道論壇 SURGEONS 勝任力トレーニングシリーズ課程
周術期安全管理及び危機処理、 場所:中日友好病院
講義:日本の医療安全対策

2018年5月11日〜13日
第九回中日肝胆膵精益診療工作坊 高鉄精益塾哈爾濱駅
講演 山本雅一、窪田敬一、片桐 聡、高崎

2018年5月14日〜16日
火箭総合医院周記念塾。回診、手術、症例検討、講義 2018火総駐科交流講学第1期
場所:火箭総合医院
手術デモ:膵部十二指腸・空腸切除  手術デモ: HCC S 56切除

2018年5月17日日
済南市中心医院講学、客員教授高崎健会診、病棟会診
場所:済南市中心院医院
講義:日本の膵癌治療における理論外科

【出張協力医師】

高崎 健(東京女子医大消化器病センター名誉教授)
山本雅一教授(東京女子医科大学消化器病センター)
若林 剛 (上尾中央総合病院)
大塚将之教授(千葉大学外科)
窪田敬一教授(獨協医科大学)
斎藤明子(日本赤十字医療センター)
片桐 聡准教授(八千代医療センター)
高橋 豊(東京女子医大消化器)
棚橋 亨
田崎

【訪日研修支援】

2016年6月13日—9月3日
川北医学院付属医院(看護師):寇红艳(KOU HONGYAN)
研修:東京女子医科大学病院本院

2016年6月13日—9月3日
川北医学院付属医院(医師):肖江伟(XIAO JIANGWEI)
研修:東京女子医科大学消化器病センター

2016年9月24日—12月22日
中日友好病院(看護師):张娜(ZHANG NA),王琳(WANG LIN),杨瑧(YANG ZHEN),王萍(WANG PING),靳子健(JING ZIJIAN)傅夙(FU SU)
研修:東京女子医科大学病院本院及び牛久愛和総合病院

2017年2月18日ー4月19日
四川省人民病院(看護師):蒋淑清(JIANG SHUQING),徐田(XU TIAN)
研修:東京女子医科大学東医療センター、牛久愛和総合病院

2017年2月18日ー4月19日
四川省人民病院、(医師):邹海波(ZOU HAIBO)
研修:東京女子医科大学

2017年6月3日ー9月1日
四川省人民病院(看護師):虞瑰(YU GUI)
研修:東京女子医科大学東医療センター

2017年6月3日ー9月1日
四川省人民病院(医師):王冠(WANG GUAN),杨钦焱(YANG QINYAN)
研修:東京女子医科大学麻酔科、消化器病センター

2017年11月10日ー2月8日
四川省人民病院(看護師):张雯(ZHANG WEN),张文婷(ZHANG WENTING)
東京女子医科大学東医療センター、牛久愛和総合病院、聖マリアンナ医科大学病院

2017年11月10日ー2月8日
四川省人民病院(医師):姚豫桐(YAO YUTONG)
東京女子医科大学消化器病センター

2018年2月26日ー8月25日
山東省千仏山医院(医師):刘锋(LIU FENG)
東京女子医科大学消化器病センター

国際医療交流

ここでは、国際医療交流促進事業の活動をご紹介いたします。

中日医療交流の記録

訪日中国医療関係者、我が国の病院を見学
日本医療学会 4月6日より9日の4日間、中国北京の中日友好病院、寧波の浙江大学明州医院の医師はじめ運営責任者など7名の医療関係者が日本の優れた病院の見学を希望され訪日された。日本医療学会として7つの医療施設にお願いをし、一行をご案内した。 今回は東京女子医科大学病院、聖路加国際病院、亀田総合病院、日赤医療センター、東京都健康長寿医療センター、牛久愛和総合病院、千葉西総合病院と多くの施設を見学させて頂きました。日本の病院の合理的、効率的な病院設計、運営形態など時間一杯に多くの部署また裏方の整備状態まで大変に有意義な見学となったそうであります。 見学をご許可下さいました各施設の院長先生に御礼申し上げます。またいずれの施設でも行き届いた丁寧な案内をして頂き、一行の皆さんもこれが日本の「おもてなし」なのかと施設見学と同様に感激しておられました。中国と日本では国の医療行政の違いと共に医療文化が大きく異なるため様々な点で驚かれることが多かったようであります。特に患者さんの利便性を重視した設計、運用などは今後の中国の病院のあり方に大変に参考になったようであります。今回の一行の見学に際しお世話をして下さいました皆様に御礼申し上げます。医療学会としては学会活動の一つとして今後とも様々な方面での海外との医療交流の支援を積極的に行なって行きたいと考えています。

中日友好病院の紹介
中日友好病院は1972年の周恩来首相と田中角栄総理との歴史的調印による日中国交回復後の両国の共同事業の一つとして建築され、平成26年10月23日開院30周年記念式典が行なわれている。当時中国唯一の近代化した国際級病院として、また中国の伝統的医療(中医)と西洋医学とを統合した「中西医結合医療」を推進する病院として日本の無償援助で建てられた。1984年開院当初のベット数は1000床であった。(現在は1500床への増床が予定されているそうである)北京市街地からは少し離れた畑の真ん中に、当時の写真で見ると純白のビルが二棟そびえ立って映っている。しかし現在は市街化が進み第三冠状道路近くの高層ビルの中に飲み込まれ、カメラの1画面でその全貌を映すことは出来ないほどの街中の病院となっている。医療内容、病院運営ともに中国の優良病院として発展し、現在は中国最高レベルの「三級甲等医院」と格付けされ、2003年のSARS発生時には感染対策病院として、また「北京オリンピック指定病院」ともなった。建設では病院に隣接して研究所が建てられ、これは中国では初めての病院付属の研究施設であり、多くの臨床研究の成果が生まれて来たそうである。開設後も長い年月JICAの事業として両国の多くの医師、看護師その他医療関係者が行き来し、良い医療交流が行われて来た。しかしJICAの支援の終結と共に日本との医療交流は途絶え勝ちとなり、最近の10年間は中日関係が希薄となるとともに、医療内容のレベルの低下が不安視されている。記念式典で新しく就任した王辰病院長は論語の言葉を引用し「而立(じりつ)」、「30にして立つ」とし、「過去を振り返り、伝統を伝承し、更に発展させる責任と使命を担っている」と述べている。そんな中、先日(2015年2月13日)中国衛生部の上部機関である国家衛生計画出産委員会が、今後特別な場合を除いて略称の「中日病院」を病院名として使用すると発表した。当局関係者は「友好」の文字が除かれることになるがこれは業務上の必要性であり正式名称を変更するものではないとしているそうである。日本の大手の新聞は冷静な報道をしていたが、一部には微妙なニュアンスの記事も見られていた。先日王辰院長から直接話を聞いた。病院前のバス停留所は建設当初から中日病院前とされており、今回利便性の点から短縮して呼ぶことを公式に認めただけのものであり、正式名が中日友好病院であることに変わりはないとのことであった。そして病院としては今後これまで以上に日本との医療交流を進め、更なる発展を目指さなければならないとの考えを述べて居られた。

北京の禁煙令
北京の禁煙
中国と言えば喫煙率の高い国と云われており、確かにどこに行ってもタバコを吸っている人を多く見かけていた。道のあちこちには吸い殻が捨てられており道路脇の溝にあふれ、掃除人の日常的仕事になっている。世界の肺癌の半分は中国人であるとWHOが警報を出しており、工場排煙のPM2.5を心配すると同様に人々が喫煙を止めるべきだと思っていたが、ようやく北京市内での禁煙が6月1日より施行された。第一段階として屋内は全て禁煙という対応から始められたとのことである。中日友好病院でも屋内禁煙が施行されてから全く喫煙者の姿が見られなくなったそうである。喫煙権が云々といった議論も無く市民が従っていることには一面危うさも感じない訳ではないが、隠れて吸っている人も見かけないのでこれで良いのかとも思ってしまう。行政がやると決めるとこのように徹底して施行されることには驚きである。1ヶ月を過ぎた時点でも違反者の姿を見ることはなく、空港内では溢れた人でドアは開け放しのままであった光景は一変し、太い鎖で施錠されている。このような徹底ぶりは日本ではあり得ないことのように思う。

精益塾(天津駅)開催
高鉄精益塾(天津駅)開催
平成27年6月26〜28日の間、中国天津市の南开医院、第三中心医院を会場として「高鉄精益塾(天津駅)」が開催された。今回は中日肝胆膵精益診療工作坊として「肝細胞癌」をテーマとしたが、成功裏に終了した。

【高鉄精益塾】とは
患者中心とした良質の医療の推進を目的とした中日医療交流促進会、精益塾事業部が企画を担当した勉強会と言った集会である。中日友好病院の姚力医師を筆頭にして同じ考えを持った同士が協力し中国各地で地域塾を開催して来ている。日本からも医療学会が対応して企画運営活動を共同して行っている。

「中国の肝細胞癌」
WHOの報告では世界の肝細胞癌の半数以上を中国が占めるとされており、B型ウイルス性肝炎が80%、C型は15%が基礎疾患となっている。今回は疫学、病態、診断、病理学、検診、治療法選択、症例検討会、手術治療に関してまで臨床の現状についての話題を網羅し、さらにライブ手術の供覧まで肝細胞癌の全ての現状を理解することを目的とした。中国側からは中国での肝細胞癌臨床に永年関わってきている名の知れた専門医師の講演が行われた。日本側からは今回はプログラム編成が遅れたため東京女子医科大学消化器病センター外科主任教授の山本雅一医師、東京女子医科大学八千代医療センター片桐 聡医師、そして日本医療学会理事、牛久愛和総合病院名誉院長高崎健の3名が出席した。

「症例検討」
今回講演の他に4例の症例検討を行ったが、このような集会で多方面の医師が考えを述べ合い、理解を深めて行くやり方はこちらでは行われていないためかかなりの戸惑いがあったようであるが、日本では内科医、外科医ばかりではなく画像診断、病理などの医師も混ざって検討を行うやり方の意義が明らかになっているので中国でも試みとして導入したが、大変に好評であった。

「インターネット配信」
このようなプログラムは初めての試みであったため出席者に戸惑いもあったようである。出席者は約300名前後であったが会の模様はインターネットで同時配信され、350名の医師が各地で携帯で視聴したとの報告であった。この成功を主催者は喜んでおり、次回のプログラム編成に取り掛かっている。 次回は内モンゴルでの開催が予定されている。全て分野での医療交流が求められており、日本からも多方面の医師の協力を募っている。日本医療学会事務局までご連絡を頂きたい。

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